“出会”のいろいろな読み方と例文
旧字:出會
読み方割合
でっくわ25.8%
でくわ21.2%
であ15.2%
でつくは6.6%
しゅっかい6.0%
であい5.3%
でく5.3%
でくは3.3%
であひ2.0%
でっく2.0%
でつくわ2.0%
いであ1.3%
であっ1.3%
であわ1.3%
しゆつかい0.7%
でツくわ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところでこれからどうすれば、この国に大騒動を起させて、珍しい事や面白い事に出会でっくわす事が出来るか。赤鸚鵡よ、考えてくれ。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
こういう場面によく出会でくわすらしい藤枝も、ひろ子を慰めるのにはちよつと困つたとみえ、しばらく、ばつのわるいような沈黙がつづいた。
殺人鬼 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
またいお医者いしや出会であふことも有らうから、夫婦で茅場町かやばちやう薬師やくしさまへ信心しん/″\をして、三七、二十一にち断食だんじきをして、夜中参よなかまゐりをしたらからう。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
かれも昨日の夕、帰つて来る松原の一角でその女学生風の女が向うから歩いて来るのにふと出会でつくはしたことを思ひ起した。
波の音 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
だがしかし、それが弦之丞であると知ると、江戸の大道で、かくも明白に出会しゅっかいしたあだと仇が、どうなりゆくのか、それも心配。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから、こういう出会であいは、三回かぎりのこと。それがすめば、伯爵たちの側にどんな事情があろうとも、本船は一路本国へひきあげること。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ところで、旅行は近藤君と一緒に、八月一っぱいやることにして、この二十六日に、インテルラーケンで出会でくわす約束になっている。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
亭主といふものは、女房かないを里帰りさせるか、それとも自分が遠くへ旅立でもしなければ、滅多に女房かないの手紙を読む機会に出会でくはさない。
こなひだの事、久世氏はある宴会でいつものやうにさんざ酒を煽飲あほつたので、酔気よひけざましに廊下へ出た。すると、出会であひがしらにそこを通りかかつた一人の男が薄暗い襖のかげから
「若し彼女あれが大東館にでも宿泊っていたら、僕と白昼出会でっくわすかも知れない、僕は見るのも嫌です。往来で会うかも知れません如斯こんな狭い所ですから。」
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そして一生を徒らに唯着して過して人間の一大事——死とか恋とかいふものに不意に出会でつくわして、そして驚いたり悲しんだり狼狽うろたへたりしてゐる。多くは皆さうである。
孤独と法身 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
この虫の声、筧の音、框に片足かけたる、その時、衝立の蔭に人見えたる、われはかつてかかる時、かかることに出会いであいぬ。母上か、摩耶なりしか、われ覚えておらず。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
君が鰡堀りゅうぼり出会であったのも大体だいたい同種の物だろう、と云いおわって、他を語りごうも不思議らしくなかったのが、僕には妙に不思議に感じられた。
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
この間不意と銭湯の帰道で出会であわし、いやとも云われず家へ上げたのが間違まちがいのもとで、その後はぬしある身だからと断ってもずうずうしくやって来るので
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いろいろな病人に出会しゆつかいした木沢氏が、こんなに驚いた位だから、如何に駿三の死体が恐ろしい顔をしていたか判るだろう。
殺人鬼 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
わし真先まツさき出会でツくわしたときかさかぶつて竹杖たけづゑいたまゝはツといきいてひざつてすわつたて。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)