公邊こうへん)” の例文
新字:公辺
扨も吉兵衞が宿やどりたる家の主人を何者なにものなると尋るに水戸中納言殿みとちうなごんどの御家老職ごからうしよくに藤井紋太夫もんだいふと云ふあり彼柳澤が謀叛むほんくみして既に公邊こうへんの大事にも及べき處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あやまつて締殺しめころしたるには相違なし然る上は容易よういならざる罪人つみんどなり嚴重げんぢうに申付るは天下の大法たいはふ公邊こうへんおきてなり餘の儀に付て慈悲の取計らひを願ふこと成ば兎も角も計らひ方有べけれ共主殺しゆごろしの大罪を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
頼み名主の玄關へかゝ勿々なか/\手間取てらちあくまじ殊に十五歳の彦三郎江戸不案内ふあんないいひ公邊こうへんにはなれず又證人の權三助十共明白に口のきける者に非ず品によると皆々入牢にもなり有て罪におちいる事もあるべしと思慮しりよし因て斯く計ふ時は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)