“備前國”の読み方と例文
新字:備前国
読み方割合
びぜんのくに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こゝ備前國びぜんのくに岡山御城主高三十一萬五千二百石松平伊豫守殿いよのかみどの藩中はんちう松田喜内まつだきないと云ふ者あり代々岡山に住居ぢうきよせしが當時の喜内は壯年さうねんなるに兩親をうしなひ未だ妻をもめとらず獨の妹お花と云るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
糸崎行いとざきゆき——おはづかしいが、わたし方角はうがくわからない。たなほこりはらひながら、地名辭典ちめいじてん索引さくいんると、糸崎いとざきふのが越前國ゑちぜんのくに備前國びぜんのくにとにしよある。わたし東西とうざい、いや西北せいほくまよつた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
東枕ひがしまくらも、西枕にしまくらも、まくらしたまゝ何處どこをさしてくのであらう。汽車案内きしやあんない細字さいじを、しかめづらすかすと、わかつた——遙々はる/″\きやう大阪おほさか神戸かうべとほる……越前ゑちぜんではない、備前國びぜんのくに糸崎いとざきである。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)