“人心地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとごこち90.3%
ひとここち9.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
るな、るな、で、わたしたちは、すぐわき四角よつかどたゝずんで、突通つきとほしにてんひたほのほなみに、人心地ひとごこちもなくつてた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
雨戸を開け、門を開け、掃除を濟まして、やつと人心地ひとごこちが付いた時、川向うの潮音寺の鐘が、ゴーンと耳を刺すやうに響いた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
漸く人心地ひとここちに立ちかえりぬ、聞けば予が苦しさの余りに、仙台萩せんだいはぎ殿様とのさま御膳ごぜんを恋しく思いしよりも、なお待ちこがれし八合目の石室せきしつの炉辺にえられ、一行は種々の手段を施こし
やっとのことで、赤羽橋まで来て、初めて人心地ひとここちがついた、清正公せいしょうこう此処ここの角を曲ると、もう三田の夜店のが、きらきらにぎやかに見えたのだ、この時には蝶も、あたりに見えなかった
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)