“二八”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にはち80.0%
にっぱち20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その家の庭に咲き誇った夕顔をせせりに来る蛾の群が時々この芳紀二八にはちの花嫁をからかいに来る、そのたびに花嫁がたまぎるような悲鳴を上げてこわがるので
烏瓜の花と蛾 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
芳紀とし正に二八にはちながら、男女おとこおんな雌雄めおの浪、権兵衛も七蔵も、頼朝も為朝も、立烏帽子たてえぼしというものも、そこらのいわおの名と覚えて、崖に生えぬきの色気なし、なりにもふりにも構わばこそ。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鉄漿溝おはぐろどぶというのについて揚屋町あげやまちの裏の田町の方へ、紺足袋に日和下駄ひよりげた、後の減ったる代物しろもの、一体なら此奴こいつ豪勢に発奮はずむのだけれども、一進が一十いっし二八にっぱちの二月で工面が悪し
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)