中夜ちゅうや)” の例文
この世に生まれるのは解けぬ謎を、押しつけられて、白頭はくとう儃佪せんかいし、中夜ちゅうや煩悶はんもんするために生まれるのである。親の謎を解くためには、自分が親と同体にならねばならぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
克畏こくいしんを読めば、あゝおおいなる上帝、ちゅうを人にくだす、といえるより、其のまさくらきに当ってや、てんとしてよろしくしかるべしとうも、中夜ちゅうや静かに思えばあに吾が天ならんや
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)