“不向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふむき77.8%
ふむ22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いわゆる洋服の普及を見てもわかるように、今まで町の人などの着ていたものは、一言でいうならば労働に不向ふむきであったのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
最後にきたるお秀に関しては、ただ要領を一口でいう事ができた。お延から見ると、彼女はこの家の構造に最も不向ふむきに育て上げられていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
れも矢張やは其中間そのなかまの一枚板まいヽたにて使つかみち不向ふむきなれども流石さすがとしこうといふものかすこしはおまへさまよりひとるし
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
... こしらえるから」と人の悪き書生先に立って小間物屋に入り「オイ番頭、八十ばかりの婆さんがかけるような半襟で若い人に不向ふむきなのは何だ」番頭「ヘイさようでございますな、先ず黒のフラシてんか何かで」書生「一ついくらだ」番頭「上等で六十銭位」書生
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)