“上洛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうらく62.5%
のぼ29.2%
じやうらく4.2%
あが2.1%
のぼら2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時代には引きつづいて江戸の将軍の上洛じょうらくがあった。元和げんな九年には二代将軍秀忠が上洛した。つづいてその世子せいし家光も上洛した。
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
同じ役目を持って来ている者は、大阪、伏見ふしみ、洛中洛外、奈良あたりまでわたって、およそ二十二、三名は上洛のぼっている。それ以外は何も知らん
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
九年は秀忠が將軍職を家光に譲つた年である。秀忠親子は上洛じやうらくする時、江戸から長政を先發させた。五十三歳になる長政は、忠之を連れて上り、二條の城にゐて、膈噎かくいつの病で亡くなつた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
「会津藩か、はははは。しからば、今度京都守護職とかいって、公方方くぼうがたの尻押しに、上洛あがった者の家臣が泊まっているとみえるな。壬生浪みぶろうのごとき、無教養ではあるまい。一議論、試みようではないか」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その後も、度々、長子を上洛のぼらせよと、曹操のほうから催促がくる。朝廷を擁しているだけに、彼の命は、すでに彼の命にとどまらない絶対権をおびていた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)