“三分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんぶ50.0%
さんぶん20.0%
さんぷん20.0%
5.0%
みつ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盗人ぬすびとにも三分さんぶの道理といいますけれどもこの男のは八分位の道理はあるのです。どうも貧民はラサ府では実に困難です。餓鬼がきの国という批評はよくあたって居るです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
統計とうけいによれば、餘震よしんのときの震動しんどうおほいさは、最初さいしよ大地震だいぢしんのものに比較ひかくして、その三分さんぶんいちといふほどのものが、最大さいだい記録きろくである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
でも、あたしは、ひとつことを三分さんぷん以上かんがへないことに、昔からきめてゐるの。めんだうくさい。どんなに永く考へたつて、結局は、なんのこともない。
火の鳥 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
水を入れたガラスばこがいくつも並んでいる。底に少しばかり砂を入れていろいろが植えてある。よく見ると小さな魚がその藻草の林間を逍遥しょうようしている。瑪瑙めのうで作ったような三分ぐらいの魚もある。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
これを廝に告げんとすれど、悲しや言語ことば通ぜざれば、かれは少しも心付かで、阿容々々おめおめ肴を盗み取られ。やがて市場に着きし後、代物しろもの三分みつひとつは、あらぬに初めて心付き。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)