ぜい)” の例文
中肉中ぜいで色白く、眉目清秀で四十一、二、頬にも鼻下にも髯のない、一個瀟洒しょうしゃたる人物が、黒紋付きの羽織を着、白縞の袴を裾長に穿き、悠然とそこに立っていた。千葉周作成政であった。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そのくせにすわぜいはなかなかあッて、そして(少女おとめ手弱たよわに似ず)腕首が大層太く、その上に人を見る眼光めざしが……眼は脹目縁はれまぶちを持ッていながら……、難を言えば、凄い……でもない……やさしくない。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
中肉中ぜい、白色である。そうして性質は明るくて皮肉。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)