“ひきゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒキュウ
語句割合
悲泣42.9%
豼貅28.6%
貔貅21.4%
飛球7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
袁傪は叢に向って、ねんごろに別れの言葉を述べ、馬に上った。叢の中からは、又、え得ざるが如き悲泣ひきゅうの声がれた。袁傪も幾度か叢を振返りながら、涙の中に出発した。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そしてこの呼延灼、韓滔かんとう彭玘ほうきの三大将軍がひきいる三軍、あわせて一万四千の豼貅ひきゅう(猛兵)がいよいよ都門をたつ日のさかんな光景といったら形容のしようもない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども商売が如何いかに繁昌するも、産業がなにほど隆盛に趣くも、はたまた個人の所得如何にゆたかに、国庫の歳入が幾ら充溢するも、更にまた鉄艦てっかんうみおおうも、貔貅ひきゅうに満つるも
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
星野ほしのの一げきは、アールクラブの勝利しょうり決定的けっていてきにした。九番打者の氏原うじはらが、右翼うよくに大飛球ひきゅうをあげ、それがぎせい打になって、岩田いわたがホームインしたからである。
星野くんの二塁打 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
当たりそこないの飛球ひきゅうが、ふらふらと遊撃手ゆうげきしゅの頭上をこえていった。左翼手さよくしゅが、もうれつないきおいでつっこんできた。だが、球は、その一メートルばかりまえにポトリと落ちた。
星野くんの二塁打 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)