“おぼしめし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
思召87.4%
御思召7.4%
覚召2.2%
御覚召1.5%
喜捨0.7%
意志0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
病院に入切はいりきりで居ながら、いつの何時なんどきには、姉さんが誰と話をしたッて事、不残のこらず旦那様御存じなの、もう思召おぼしめしったらないんですからね。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
東照宮の御思召おぼしめしで公儀におかせられても格別の御挨拶を下さる佐久間勘解由、公儀御用達とはいっても決して町人ではありません。
私がそいつに、その女が君に覚召おぼしめしがあると悟ったのはどういうはずみだと聞いたらね。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
根が正直な男だから、あの洋杖はせっかくの御覚召おぼしめしだから、ちょうだいして毎日散歩の時突いて出ますなどと空々しいうそけず、と言って御親切はありがたいが僕は貰いませんとはなおさら書けず。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それにつれて、祈祷の告知だった美しい鐘声かねのこえも古めかしい時鐘ときのかねとなってしまい、かぼそい喜捨おぼしめしを乞い歩く老ラザレフの姿を、時折り街頭に見掛けるのであった。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
我れ知る汝は一切の事をすを得給う、またいかなる意志おぼしめしにても成すあたわざるなし、無知をもて道をおおう者は誰ぞや、かく我はみずか了解さとらざる事を言い、自ら知らざる測りがたき事を述べたり
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)