“ひつう”の漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒツウ
語句割合
悲痛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大伴おおとも御行みゆき、粗末な狩猟かり装束しょうぞくで、左手より登場。中年男。荘重そうちょうな歩みと、悲痛ひつうな表情をとりつくろっているが、時として彼のまなざしは狡猾こうかつな輝きを露呈ろていする。………
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
あらゆる醜状しゅうじょう世間せけんにさらしたきがいなき不幸ふこうな母と思いつめると、ありし世の狂母きょうぼ惨状さんじょうやわが過去かこ悲痛ひつうやが、いちいち記憶きおくからび起こされるのである。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
はげしい西風にしかぜえぬおほきなかたまりをごうつとちつけてはまたごうつとちつけてみなやせこけた落葉木らくえふぼくはやしを一にちいぢとほした。えだ時々とき/″\ひう/\と悲痛ひつうひゞきてゝいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)