“なまあたゝか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生暖60.0%
生温40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近頃は生暖なまあたゝかくて障子一と重だから、意地が惡くその惡ふざけが、町内何處からでも見えるんださうで、——ね、親分。その築山つきやまの上に立つと、植込みの上から、主人の部屋は眞つ直ぐに目の前でせう。
昼過ひるすぎからすこ生温なまあたゝかかぜやゝさわいで、よこになつててゐると、何処どこかのにはさくらが、霏々ひら/\つて、手洗鉢てあらひばちまはりの、つはぶきうへまでつてる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
うして寺の人と同じやうに早く食ふといふことは、近頃無いためし——朝は必ず生温なまあたゝかい飯に、煮詰つた汁ときまつて居たのが、其日にかぎつては、飯も焚きたてのいきの立つやつで、汁は又
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)