“でみづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
出水85.7%
洪水14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある時京都の出水でみづ辺に住んでゐる物好きな男が、この石碑を女房に見せたいからといつて、風呂敷を懐中ふところにしてわざわざ嵯峨まで出掛けたものだ。
「六日。快庵、宗達、伯元と出水でみづ中山津守つもり宅訪ふ。内室、子息豊後介に対面。」中山氏の事は未だ考へない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
干潮かんてうときるもあはれで、宛然さながら洪水でみづのあとのごとく、何時いつてた世帶道具しよたいだうぐやら、缺擂鉢かけすりばちくろしづむで、おどろのやうな水草みづくさなみ隨意まに/\なびいてる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
洪水でみづきふなりけり。背戸續せどつゞきの寮屋はなれやに、茅屋かややぶる風情ふぜいとて、いへむすめ一人ひとりたるひるすぎよ。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)