“しちてんばっとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
七顛八倒66.7%
七転八倒33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見るとうと提灯ちょうちんの灯に照らされて、藤屋の万兵衛が七顛八倒しちてんばっとうの苦悶をつづけているのです。
夜も静か、老公の声もいと穏やかなのに、ひとり胸の中で七顛八倒しちてんばっとうしていた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
M氏は、「そうだったかな」と気軽く言い、小首をひねりながら、村川をさがしに行きましたが、ぼくは、居たたまれず、船室に駆けこみ、頭をおさえて、七転八倒しちてんばっとうの苦しみでした。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
君が私に殺される幻想を恍惚こうこつとしてくなくむさぼるのがここ数年の私の生き甲斐であった。君は地上の誰よりも狼狽してもがくであろう。現に私の幻想の中で、君は最も醜い姿で七転八倒しちてんばっとうしている。
小さな部屋 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)