“こん/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
滾々42.3%
懇々23.1%
昏々19.2%
混々7.7%
3.8%
滾〻3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心の泉を汲んで汲んで汲み干して了ふと、あとから新しい泉が滾々こん/\として湧いて来ると言ふが、それも矢張さうした異常なる心理である。
生滅の心理 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
平次は懇々こん/\と事をわけて話しますが、お谷は頑固に默りこんで、なか/\唇を開けさうもないのです。
お末は抵抗もせずに眼をつぶつてぐつと飲みした。それから暫くの間昏々こん/\として苦しさうな仮睡まどろみに落ちた。助手は手を握つて脈を取りつゞけて居た。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
其百万の一をも成すことあたはざる耻かしさを、月よ、なんじ如何いか甲斐かひなしと照らすらん、森々しん/\として死せるが如き無人の深夜、彼はヒシと胸を抱きて雪に倒れつ、熱涙混々こん/\
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ガラツ八は胸のあたりで拳固げんこを泳がせて、おこん/\の眞似をして見せます。
「谷中へ行つたんぢやありませんか。矢張り、おこん/\の仲間で」
赫〻たる大日輪は螻蟻ろうぎの穴にも光を惜まず、美女のおもてにも熱を減ぜず、茫〻たる大劫運だいごふうん茅茨ばうしの屋よりも笑声を奪はず、天子眼中にも紅涙をおくる、尽大地じんだいちの苦、尽大地の楽、没際涯ぼつさいがい劫風ごふふう滾〻こん/\たり
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)