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くわつりよく
彼等は
更に
春の
到つたことを一
切の
生物に
向つて
促す。
草や
木が
心づいて
其の
活力を
存分に
發揮するのを
見ないうちは
鳴くことを
止めまいと
努める。
然し
春の
季節を
地上の
草木が
知つた時、どれ
程白く
霜が
結んでも
草木の
活力は
動いて
止まぬ
如く、おつぎの
心は
外部から
加へる
監督の
手を
以て
奪ひ
去ることは
出來ない。
勘次は
唐鍬を
持つて
復た
自分の
活力を
恢復し
得たやうに、それから
又一
日仕事を
怠れば
身内がみり/\して
何だか
知らぬが
其の
仕事に
催促されて
成らぬやうな
心持がした。