“かよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カヨ
語句割合
94.0%
嘉代1.3%
1.3%
加世1.3%
加代1.0%
仔鹿0.3%
嘉誉0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
孫七もひげの伸びたほおには、ほとんど血のかよっていない。おぎんも——おぎんは二人にくらべると、まだしもふだんと変らなかった。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
嘉代かよ(嫂)には、吉田某というものがあったことにして置くと書いてよこした。その某は例の人を捨てて行方ゆくえ不明であるということにして置くと書いてよこした。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そうして今日までかよう中、洋次郎は図らずも今この“ツリカゴ”の中で、一人の見知らぬ男に話しかけられた。
孤独 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
郁之進 お恥かしい次第だが、当座は、あの加世かよの面影が、眼前にちらついて——。
稲生播磨守 (新字新仮名) / 林不忘(著)
直輝なおてるの気づかわしげなまなざしに加代かよはそっと頬をおさえながら微笑した。
日本婦道記:梅咲きぬ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そして、太い刺叉さすまたが二本、その両側に立てられていて、その上の鉄棒には、首を打ち落された仔鹿かよの胴体が結びつけられてあった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そこには、腐爛しかかった仔鹿かよの首から、排泄物のような異臭が洩れていて、それがあの堪えられぬ、産の苦痛を滝人に思い出させた。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
人々何ぞ直ちに自己の胸臆を叙して思ひのまゝを言はざる、去れど人ありておもひまゝを書かんとして筆をれば、筆忽ち禿とくし、紙をぶれば紙忽ち縮む、芳声はうせい嘉誉かよの手につばして得らるべきを知りながら
人生 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
鏡にかよふ花ならば
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)