“うすくれない”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄紅86.1%
淡紅8.3%
微紅2.8%
淡紅色2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金剛石ダイヤモンドがきらりとひらめいて、薄紅うすくれないそでのゆるる中から細いかいなが男のひざの方に落ちて来た。かろくあたったのは指先ばかりである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
香取の気高き顔は松明の下で、淡紅うすくれないの朝顔のようにあからんで俯向うつむいた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
のごとき色の顔は燈火ともしびに映じて微紅うすくれないをさしたり。手足のかぼそくたおやかなるは、貧家のおみなに似ず。老媼おうなへやを出でしあとにて、少女おとめは少しなまりたる言葉にて言う。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
七つの落ち葉の山、つまで焼きて土曜日の夜はただ一つを余しぬ。この一つより立つ煙ほそぼそと天にのぼれば、淡紅色うすくれないかすみにつつまれて乙女おとめの星先に立ち静かに庭に下れり。
(新字新仮名) / 国木田独歩(著)