“いとおし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
可惜20.0%
可憐20.0%
最惜20.0%
最愛20.0%
最憐20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可愛い夫が可惜いとおしがる大切なおしゅうの娘、ならば身替りにも、と云う逆上のぼせ方。すべてが浄瑠璃の三のきりを手本だが、憎くはない。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これにも答えず、もとより警官には返すべきことばもなく、学士は見る目も可憐いとおしさに死んだもののようになっている蝶吉を横ざまに膝に抱上げた。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よしそれとても、棄身すてみの私、ただ最惜いとおしさ、可愛さに、気の狂い、心の乱れるにまかせましても、覚悟の上なら私一人、自分の身はいといはしませぬ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いろいろなことを尋ねたり語ッたりしていたが,その声の中には最愛いとおし可愛かあいという意味の声が絶えず響いていたように思われた,そして祖母は娘がちいさかッた時のように今もなお抱いたり、でたり
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
またなかやと我身わがみくらべて最憐いとおしがりこゝろかぎなぐさめられ優子いうこ眞實しんじつたのもしくふかくぞめし初花はつはなごろもいろにはいでじとつゝみしは和女そなたへの隔心かくしんならず有樣ありやう打明うちあけてといくたびも口元くちもとまではしものゝはづかしさにツイひそゝくれぬ和女そなたはまだ昨日今日きのふけふとて見參みまゐらせしこときならんが婢女をんなどもは蔭口かげぐちにお
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)