“あんき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
安危28.9%
安気26.7%
諳記13.3%
暗記11.1%
安徽8.9%
暗鬼4.4%
太平楽2.2%
安氣2.2%
晏起2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここ一時間を無事に保たば、安危あんきの間をする観音丸かんのんまるは、つつがなく直江津にちゃくすべきなり。かれはその全力を尽して浪をりぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ええ、行きますべえ、ああ、どっこいしょ、山で日を送ってりゃ安気あんきなもんだ、あさっでは久し振りでかかあの顔でも見ますべえかなあ……」
木曽御嶽の両面 (新字新仮名) / 吉江喬松(著)
勿論もちろんその外交秘密の書翰を宅にもって帰ることは出来ない、けれども役所に出て飜訳するかあるいは又外国奉行の宅にいって飜訳するときに、私はちゃんとソレを諳記あんきしておい
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そしてとしくとともに、これらのうたあぢはひが、かはつてかんじられてるのです。だからまづ暗記あんきしておいてほしいとおもひます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
南京から出発して安徽あんきの寿州——江蘇の泗洲ししう——江蘇のはい県——山東の金郷——それから現在の泰安と、蒋介石の主力が一戦ごとに北上してゐる地図だ。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
たゞにはかずねづみれにもみゝそばだてつ疑心ぎしん暗鬼あんきしやうずるおく其人そのひと現在げんざいすを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
太平楽あんきなにも程がある。わしゃこの二、三日、寿命を縮める思いをしながらアンタの行方を探いておったがなア」
その頃、母が片手間の商賣には豆腐屋をして、夜通し石臼をひき、その間には三四人の子供をひかへての辛勞から、夜一夜安氣あんきに眠つたこともなかつたといふ。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
晏起あんきの主人はまだ牀中しょうちゅうにあって、天下の春を領しているような気がする。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)