たに
楢渡のとこの崖はまっ赤でした。 それにひどく深くて急でしたからのぞいて見ると全くくるくるするのでした。 谷底には水もなんにもなくてたゞ青い梢と白樺などの幹が短く見えるだけでした。 向ふ側もやっぱりこっち側と同じやうでその毒々しく赤い崖には横 …
題名が同じ作品
(新字新仮名)宮沢賢治 (著)