新字:黒塗金蒔絵
次の間の縁側から、ガラツ八の八五郎が、黒塗金蒔繪くろぬりきんまきゑの立派な文箱、高々と結んだ紐まで以前のまゝのを捧げて、おのうの足取りといつた調子で來たのでした。