閣下エッチェレンツァ)” の例文
「私はこうして無駄口を叩くのが好きでしてね」とソーボリは橇に坐りながら、「閣下エッチェレンツァ、マッチを貸して下さい。あのうちに忘れて来てしまいました。」
(新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
じつにけちくさくて愚劣です。さらにある者は閣下エッチェレンツァ、あなたのことを金持だといって非難するでしょう。
(新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
十年のあいだ何一つ読みませんでしたよ。十年ですよ、閣下エッチェレンツァ。それから物質的方面については、ひとつこのイヷン・イヷーヌィチにお訊ねを願いたいです。時によると煙草銭もない始末でしてな。
(新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)