年が明けて宝暦四年の三月、参勤さんきんのいとまで帰藩した長門守宗寿ながとのかみむねとしとともに、定高半兵衛も帰って来た。
艶書 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
これがすむと、まだ半兵衛を無役のまま残して、長門守宗寿ながとのかみむねとしは参勤のため出府した。
艶書 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)