鋸屑をがくづ)” の例文
木の鋸屑をがくづのやうな花の白みが、音もなくそこらに散らばる度に、有るか無きかのその匂が、埃臭い土のしめりと混り合つて、たよたよと私の心の薄明りに烟のやうに低く這ひ寄つて来る。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)