銅板画どうばんが)” の例文
彼が司馬江漢の油絵並に銅板画どうばんがによりて和蘭画オランダがの法式を窺ひ知りしは寛政八年頃、年三十余歳の時にして、当時の浮絵うきえ及絵本に多く名所の風景を描きたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかしてその布局は和蘭陀銅板画どうばんがを模倣したるおさなき技巧のためにかへつて一種愛すべき風趣を帯びたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
当初浮絵の大家にして歌川派の祖たる歌川豊春の如きは和蘭陀銅板画どうばんがよりヴェニス、アムステルダム等の風景をそのまま模写してこれを木板色摺となせし事ありき。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)