当時の演奏会のプログラムは、今日のそれに幾倍する恐ろしいもので、貴顕淑女達きけんしゅくじょたちが、曲の半ばについうつらうつらと居睡いねむりすることが普通であった。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)