“貛”の読み方と例文
読み方割合
あなぐま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず、これを親友のあなぐまに報告して、彼を喜ばせねばなるまいと考えて一両日休学して水沢の九十九谷へ走って行った。
純情狸 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
仙公は、出発に際し九十九谷の崖下に穴居するあなぐまおとなうて別盃を酌み、一青年学徒に扮して厩橋城下へやってきた。佐々木彦三郎と名乗って紺屋町付近の素人下宿を住まいとしたのである。
純情狸 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
あなぐまを指して、狢と呼ぶ地方もある。曲亭馬琴の里見八犬伝では、犬山道節が足尾庚申山の、猫又を退治する条で、貛をまみと称しているが、東京麻布の狸穴は、これをまみあな町と唱えている。
老狸伝 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)