藻巌山もいわやま)” の例文
ひとしきり明るかった夕方の光は、早くも藻巌山もいわやまの黒い姿に吸いこまれて、少しもやがかった空気は夕べを催すと吹いてくる微風に心持ち動くだけだった。店々にはすでに黄色く灯がともっていた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)