本宅を芝桜川町しばさくらがわちょうに構えて、別荘を橋場の渡しのほとりに持ち、昔は高利も貸しけるが、今はもっぱら陸軍その他官省の請負を業とし、嫡男を米国ボストンの商業学校に入れて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)