小西先生は良寛和尚りょうかんおしょうを思わせるような風格の人で、その言葉や動作の中に作為さくいのないユーモアがあふれ、それが話の内容にぴったりしていて、この日の講義としては、あつらえ向きだった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)