船室小盗ケビンそうぢ)” の例文
何一つ腕に覚えがあるじゃなし、人の隙を窺って、鈎の先で船室小盗ケビンそうぢでもするのが関の山だ。何うなるものか。女って獣は栄燿栄華で暮そうと云う外には、何一つ慾の無え獣だ。
かんかん虫 (新字新仮名) / 有島武郎(著)