紫濃染むらごぞ)” の例文
そして北庭の的場の方へ走って行くその紫濃染むらごぞめの小袴こばかまが遠くなるまで、ここの大人ふたりは、長い月日の感慨を胸の下地においてながめていた。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)