先刻とはべつな閣室に、花を飾り、美姫をめぐらし、善美な佳肴かこうと、紅酒黄醸こうしゅこうじょうの瓶をそなえて、曹操は、彼を待っていた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)