仁井紀四郎親清にいのきしろうちかきよという者が名乗り出て、弓をひきしぼると、たちまち三町を抜いて、義盛の後方に控えていた三浦勢の石左近太郎いしさこんのたろうの左手に突き刺さったのであった。