それから、東、西、我家ほどよきところなしイースト・ウエスト・ホームス・ベストと焼きつけられている真珠色の焼つけ硝子ステインド・グラスの窓を思った。その硝子は、食堂で父がどなった背後の煖炉わきの高い小窓にはめこまれているのであった。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)