闇の中を歩いていても、海後磋磯之介かいごさきのすけの眼には、未だに白い光りものがチラチラ見えてならない、あの日の吹雪ふぶきの幻影である。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
拙者は海後磋磯之介かいごさきのすけという者。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)