水野若狭守みずのわかさのかみ内、神林某の妻という名義で、幸い、この寺の檀家だんかのうちにしかるべき紹介者があったものですから、寺でも待遇が違いました。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)