その地点を見れば、まさしく胆吹山の南麓であって、その周囲を見れば荒野原、その一部分の雑木がり倒され、榛莽荊棘しんもうけいきょくが刈り去られてある。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)