同志の前は大垣の支藩戸田弾正介氏成候だんじょうのすけうじしげこうの家来で、彼には実兄にあたる山田新左衛門のところに世話になっている母親の病気とつくろって、二日ばかり同宿の家を明けて
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)