お糸さんが家にきて間もなく、その頃父の許に稽古にきていた鶴屋の内芸者の小ふじさんが、お糸さんを見かけて、先年歿ぼつした三代目尾上菊次郎おのえきくじろうに似ていると云い出した。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)