十六歳のとき藩主対馬守照央つしまのかみてるなかに従って江戸へゆき、専ら法制の勉学をやっていたが、こんど、二十五歳で国家老に就任するために帰国したのである。
彩虹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)