永万えいまん元年の春頃から、病みつき勝ちだった天皇の容態が急変し、六月には、大蔵大輔伊岐兼盛おおくらのたいふいきのかねもりの娘に生ませた第一皇子に位を譲られた。間もなく七月、二十三歳という若さで世を去った。