口書くちが)” の例文
血だらけになったのをどこかへ捨てたんだろう——その剃刀さえ見付かれば、口書くちが拇印ぼいんがなくたって、処刑台おしおきだいに上げられる女だ
「お願ひだ、親分、お粂を助けてやつて下さい、今日中に口書くちがきを取つて、八丁堀へ送ると、お神樂かぐらの清吉の野郎があつしの前でフヽンと鼻を鳴らしましたよ」
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「林彦三郎は口書くちが拇印ぼいんも済んで、伝馬町へ送られるという話だ、困ったことだな」
「あ、宜いとも。それぢや錢形の親分が來る迄に、口書くちがきの用意でもして置かう」