人群ひとだかり)” の例文
或る時は又人群ひとだかりから程離れた塀や電柱に凭れて、ただ何といふこともなく黒い塊りの動きを眺めてゐたり
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
時時何か愉しげな街頭の人群ひとだかりに出会つたりすると、むしろ其れを憎むやうに慌ただしく行き過ぎてしまふ、どういふ理由かと言ふに、どういふ理由だか自分も知らないのである。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)