其茶を五郎八茶碗ごろはちぢやわんといふ大きな茶碗に汲んで、冠つて居た虱絞しらみしぼりの手拭を外して茶を出したのである。竹の簀の子が踏む度にぎしぎしと鳴る。
菠薐草 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)