時々伺いに出る中臣志斐嫗なかとみのしいのおむな三上水凝刀自女みかみのみずごりのとじめなども、来る毎、目を見合せて、ほうっとした顔をする。どうしよう、と相談するような人たちではない。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)