田端に居た頃たばたにいたころ(室生犀星のこと)(むろおさいせいのこと)
鎌倉へうつつてからは、毎日浪の音をきくばかりでさむしい。訪問者も絶えて無いので何だか昔の厭人病者の物わびしい遁世生活を思ひます。西行といふ昔の詩人は、特別にかういふ生活の情趣を好んだらしい。「鴫立つ澤の秋の夕ぐれ」などといふ歌をよむと、昔の …
作品に特徴的な語句
のど しぎ